学会印象記


  


14th Congress of the International Society of Electrophysiology and Kinesiology

(第14回国際電気生理運動学会)印象記 
関西医療学園専門学校 理学療法学科 谷 埜 予士次

Introduction

去る6月22日から25日まで、オーストリアの首都ウィーンで開催された国際電気生理運動学会に、関西医療学園専門学校の大工谷新一先生(当会世話人)と榊原白鳳病院の嘉戸直樹先生(旅の知恵袋)と一緒に行って来ました。この学会の模様を報告いたします。はじめに私たちの演題名と演者を以下に報告します。 

1. Test-retest reliability for recording the Erb’s point potential with a change of recording posture
Shinichi DAIKUYA, Takashi NISHIMORI, Yoshitsugu TANINO,
Kyosuke TAKASAKI, Toshiaki SUZUKI

2. H-reflex from unaffected hand muscle in hemiparesis during straight leg raising
Naoki KADO, Toshiaki SUZUKI, Makiko TANI, Ikuro WAKAYAMA,
Shinichi DAIKUYA

3. M wave and H-reflex of soleus during muscle fatigue by electrical stimulation in healthy subjects
Yoshitsugu TANINO, Shinichi DAIKUYA, Takashi NISHIMORI,Kyosuke TAKASAKI, Toshiaki SUZUKI

  今回はポスター発表で大工谷先生と嘉戸先生はEvoked Potentialのセクションで、私はMuscle Fatigueのセクションで発表しました。   
Hello Vienna !! 関西国際空港よりオーストリア航空にて約11時間のフライトの後、森の都ウィーンにやってきました。オーストリア人はみんな背が高い、脚が長い、格好いいです。

K:「みんな背が高いですねー。おじいちゃん、おばあちゃんも大きいですねー。」 

T:「トイレの便器も高いよなー」

K:「そうですねー。油断するとやばいですよねー。」

というぐらいみなさん脚が長いです。

  今回の宿泊ホテルはパークホテル シェーンブルンというホテルで、学会の会場にもあたります。シェーンブルンって聞いたことがある方もいるかと思いますが… そうですシェーンブルン宮殿のシェーンブルンです。世界遺産です。マリア・テレジアがいたところ、マリーアントワネットが生まれたところです。ホテルは宮殿のすぐ隣でした。チェックインの後、それぞれの部屋に案内されました。大工谷先生、嘉戸先生の部屋は同じような作りで、かなり広くて明るくてきれいです。私の部屋はと言うと狭くて、薄暗くて… 

K:「先生の部屋狭いですねー」D:「あー、この部屋にはなんかおるなー。夜中に鎧かぶった人でも出てくるんとちがう?」

T:「・・・・」

少し気になりつつも長旅の疲れもあり1日目はすぐに眠りにつきました。夜、何
度か目が覚めたのですが、外はものすごい雨の音と雷がなっていました。明日観光を予定しているので、雨だと残念だなーと思いつつ再び眠りにつきました。
   
22日(土)晴れ T:「おはようございまーす」

D:「おはよう」

K:「おはようございます」

T:「いやー、晴れてよかったですね。昨日の夜はものすごい雨でしたよねー。雷も鳴っていたので心配してたんですよー」

D:「雷?鳴ってないよ。雨も降ってへんで。」

K:「先生、地面ぬれてないですよ」

T:「うそー」

やっぱり僕の部屋には何かいるのかも知れません。夢じゃなかったと思うのです
が…  昨夜のことは少し気になりつつも、観光に出かけることにしました。 

K:「U4に乗ってウィーン市街に行きましょう!」 

ウィーンの街には“U”という電車が走っています。U1、U2、U3・・・とあって、大阪でいう御堂筋線、谷町線みたいなものでしょうか。嘉戸先生は今回の旅の知恵袋。なんでも知っています。
U4に乗ってウィーン市街に到着し、まずはシュテファン寺院を目指していきま
した。ここからは写真と一緒にご覧ください。シュテファン寺院の次は王宮、そして国立オペラ座に行きました。国立オペラ座の向かいにホテル ザッハーという有名なホテルがあります。ここのホテルのトルテは大変有名です。今回の旅の目的の一つにザッハートルテを食べるということがありました。早速ホテルのカフェに入ってザッハートルテとカプチーノを注文しました。文章ではベタな表現しかできませんがトルテ、カプチーノはものすごくおいしかったです。ザッハートルテを堪能した後、ドナウ川にも散策に行きました。

  

左の写真はシュテファン寺院です、右の写真は王宮前広場です。シュテファン寺院の写真には大工谷先生が、王宮前の広場の写真には嘉戸先生と僕が写っているのですが・・・わかりますか?昔こんな絵本ありましたよねー。

  

左が国立オペラ座前でのツーショットです。右はあの有名なザッハートルテです。このトルテは本当においしかったです。甘いものがあまりすきでない僕もおいしいと思いました。

23日(日)晴れ 

学会初日 本日より学会が始まりました。学会は3日にわたり開催され、Key note lecture6演題、 Motor Units、Neurophysiology、Gait、Posture、Rehabilitation、ErgonomieなどのOral presentationが24Session、Poster presentationが18Sessionと非常に盛りだくさんでした。遠路の先生方でこの学会に興味のある先生は今回参加した3人にお問い合わせください。抄録集がありますので!!

いよいよ開会式です。事務局からの案内です。学会事務局長はJosef. Kollmitzer氏(Vienna大学)で、今回大変お世話になった方の一人です。というのも「私と嘉戸先生の抄録が締め切り日に間に合わないので、締め切り日をもう少し延ばしてください」という掟破りのお願いメールのやりとりをしていたからです。Josef氏のおかげで締め切りを延ばしていただき、我々の抄録は抄録集に載せていただくことができました。とっても感謝しています。また、事務局つながりでもすごく親しみを感じました。そのJosef氏から「Poster発表の方はPosterを早く貼ってください」とのアナウンスです。そりゃー言うこと聞かなくっちゃ!3人は昼休みに急いでPosterの準備をするため部屋に戻りました。 

大工谷先生の部屋に集合してPosterを作成することにしました。

今回のPosterは大工谷先生の考案でA3の用紙を9枚つなげて1枚もののPosterにするというものです。出発前に日本でそれぞれの用紙ののりしろの部分に両面テープを貼った状態にしておき、現地でその両面テープのもう片方をはずして用紙をつなげていくという画期的な方法です。これは遠路はるばる会の学術大会等で大きな垂れ幕や、看板を作るというところから発想が生まれたようです。

3人は大工谷先生の部屋に入った瞬間、Tシャツとパンツ1枚になり、暑さと戦いながらPosterをつなげていきました。 

D:「これ、めっちゃいい方法やろー!」

K:「本当にいいですよねー。Posterは1枚もんですよねー」

D:「うわーっ、ゆがんだー!」もう一度きれいに貼り直すために・・・そーっとはーがそ!
   「ビリーッ」
   紙がやぶける音
D:「うわーっ、最悪やー」

Poster考案者なのに・・・

失敗することもあろうかと思い日本からは2部用意していきましたが、大工谷先生は2部とも少しゆがんだPosterになりました。そして大工谷先生は早々とPosterを作成した後、私と嘉戸先生がパンツ1枚でPoster作成している姿を写真に納めていました。

Poster完成後再び学会場に戻り、Poster会場に3人のPosterを貼りました。嘉戸先生のPosterが一番きれいに貼れていました。大工谷先生、嘉戸先生はいよいよ明日発表です。 

24日(月)晴れ

学会2日目 今日は午後から大工谷先生、嘉戸先生のPoster発表がありました。Posterの会場はとても混み合っています。ものすごい大人数で活気づいています。

一人の外国の方が嘉戸先生のPosterに注目しています。そして質問です。大工谷先生のフォローもあり、無事クリアーのようです。外国の方もVery Good!!って言っていました。あっという間に質疑応答の時間が終わり、Poster Sessionは終了しました。お疲れさまでした。

この日の夕食は日本料理屋で、大工谷先生、嘉戸先生の打ち上げをかねて行いました。

  
        大工谷先生です                        嘉戸先生です

25日(火)晴れ 学会最終日

今日は午後から僕の発表です。緊張してきました。いよいよ質疑応答の時間になりPosterの前に立ちました。拘束時間は30分。ものすごく時間がたつのが遅いように感じます。ドキドキしながらPosterの前に立っていましたが外国の方からの質問はありませんでした。ホッとしたような、寂しいような・・・でも京都大学大学院の森谷敏夫先生から何点かコメントをいただき今後の研究の参考になる点が得られたので満足のいく発表になりました。


       こんにちは! 谷埜です。壁紙にどうぞ!

発表も終わったので、最後の観光としてホテルの横のシェーンブルン宮殿に行くことにしました。宮殿はものすごく広くて、きれいなところです。またベタなコメントしかできませんので写真をご覧ください。正面から宮殿の建物を写真にとりたかったのですがこの日は歌手のエルトンジョンが野外コンサートをシェーブルン宮殿でやるらしく、宮殿の建物の前に大きなステージが設営されていましたので正面からの写真は撮ることができませんでした。



写真中央はシェーンブルン宮殿です。宮殿は裏側からの撮影にあたります。ものすごく広い敷地です。緑もきれいです。ウィーンに行くなら是非ここを訪れてください。建物の中にも入れます。中は撮影禁止でしたので中の様子はお伝えできませんがとにかくすごいです。  宮殿を見て回った後、発表の打ち上げをホテルの近くのレストランでしていただけることになりました。レストランはきれいで、こじんまりしていておしゃれでした。メニューはドイツ語でかかれています。ビールとそれぞれ料理を頼みました。ビールがきました。「かんぱーい!」おいしいです。料理が来ました。大工谷先生はチキンです。嘉戸先生はソーセージです。おいしそうです。僕のところにも料理がきましたが・・・なんとただのスープだけです。メニューには「ヌードルなんとかスープなんとか・・・」と書いてあったのでスープスパゲティーをイメージしていたのですが、ただのスープでした。そういえば注文したときに、店員さんが「あんた、それだけか?」みたいな感じのことを言っていたような・・・嘉戸先生の食べているソーセージがおいしそうでたまりません。僕もソーセージ注文しちゃいました。

26日(水)晴れ

Goodbye Vienna !! 本日はウイーン滞在の最終日です。ホテルで朝食を食べた後空港に向かいます。ホテルでの最後の朝食中、一人の小太りの男が僕たちの横を通り過ぎました。

D:「あれっ、今の人もしかてエルトンジョンとちがう?」T:「確かに似てましたよー」

K:「追いかけましょう!」

3人であとを追いました。しかしどこに消えたのか・・・みあたりません。

D:「やっぱりエルトンジョンかも知れんなー。昨日、シェーンブルン宮殿でコンサートやったから、ホテル シェーブルンに泊まってるかも。光GENJIが大阪城ホールでコンサートやったとき、ホテルニューオータニに泊まってたし、サザンも大阪城のときはニューオータニで、大阪城のすぐ近くのホテルやったからなー」 

T・K:「なんで、こんなに詳しいんやろ・・・・」 

あたらないものはしょうがないですし、出発まで時間もないことですから荷造りしてチェックアウトすることにしました。チェックアウトしてホテルのロビーでタクシーを待っているとき、現れました!エルトンジョン!?・・・エルトン?よくみるとエルトンジョンに似たおっちゃんでした。少しがっかりしたあと、タクシーで空港に向かい、関西国際空港に向けてオーストリア航空は飛び立ちました。ちなみに関西国際空港到着後、荷物検査で僕と嘉戸先生は何も言われませんでしたが大工谷先生は恒例のごとくカバンを開けさせられチェックされていました。

  Thanks ISEK !! 今回、僕にとって非常にうれしいことがまだ他にもありました。本学会には筋疲労研究では大変ご高名なRoger. M. Enoka氏(Colorado大学)が講演に来ており、Enoka氏とお会いさせていただく機会を得ました。快く一緒に写真を撮ってくださり、僕がもっているEnoka氏編集の本にもサインをしてくださいました。また、僕は現在スポーツバイオメカニクスの勉強もさせていただいるのですが、その際、参考としている書籍のお気に入りにDavid. A. Winter氏(Waterloo大学)の“Biomechanics and motor control of human movement”があります。今回の学会ではなんとこのWinter氏も講演に来られており、お会いさせていただく機会を得ました。Winter氏にも書籍にサインをしていただきました。そしてWinter氏はあるメッセージも記載してくれました。それは・・・

“All the best in your biomechanical studies and in your future research”

これからも本当に興味をもって、一つ一つの研究を大切に行い、All the bestにしなくては・・・と思える学会になりました。
Thanks ISEK !!